日本の木造住宅に欠かせない、「火打梁」とは?

木造住宅の設計や工事などで、よく聞く「梁(はり)」。でも、なんとなく分かる程度で「梁とは何か?」と聞かれても、実際に説明できる人は少ないのではないでしょうか。実はこの「梁」という漢字には、河川の両端を結ぶ「渡し橋」という意味があり、その通り梁は、柱と柱の間を渡す(水平に結ぶ)構造部材のことをいいます。でも今回ご紹介する梁は梁なのに、梁と梁を渡すというユニークな役目を担ったとても面白い構造部材です。そんな、知名度はとっても低いのに、とてもいい仕事をしている「火打梁(ひうちばり)」をご紹介します。


地震大国日本には欠かせない構造部材「火打梁」とは?

火打梁と名前だけを聞くと想像つきませんよね。でも写真を見ると「ああ、ここのことか!」と実際に見たことがある人も多いかと思います。一般的な梁とは違い、梁と梁を斜めに結んで、地震や台風などで家が揺れた時に発生する横揺れ(水平力)による変形を防止する構造部材です。1階の床組みに設けるものを「火打土台」、その他、床や屋根を支える骨組みに設けるものを「火打梁」といいます。住宅完成後は、そのほとんどが床下や天井裏に隠れてしまうためあまり目にすることはありませんが、最近ではあえて天井裏をむき出しにし、火打梁もしっかり見えるようにした「梁見せ天井」も増えています。

「火打梁」は、建築基準法によって仕様規定が定められている

地震や台風など、家に負担がかかる災害が多い日本の木造住宅において、火打梁の存在は重要です。建築基準法では、「床組及び小屋ばり組の隅角には火打材を使用し、小屋組には振れ止めを設けなければならない」(建築基準法施行令第46条第3項)となっており、一部例外を除いて、床や屋根を支える骨組みの梁と梁が直角に交わったところには、必ず火打梁を設けなければならないと決められています。また、長期優良住宅など、質の高い住宅を建てることで低い金利で住宅ローンが組めるフラット35においても、火打梁の規定があるなど、火打梁は日本の木造住宅においてなくてはならない構造部材となっています。

 <まとめ>

いかがでしたか?ピアホーム建設では、建築中のマイホームも見学いただけます。どのような構造で暮らす人たちの暮らしを守っているのか、お引渡しの後ではなかなか見ることのできない、構造部分がつくられる過程もぜひお楽しみください。吹田・豊中・池田・箕面で、地震や台風に強い木造住宅を建てるならピアホーム建設へ。一緒に楽しみながら、マイホームを建てましょう!